あらすじ
今日はクリスマスの前の日、
ねずみの郵便屋さんはカバンに手紙を詰め込むと、
張り切って外に飛び出しました。
「うわあ」
あんまり急いだので、ねずみは滑って転んでしまいました。
急いで拾い集めましたが、最後に拾った手紙のあて名が濡れて所々消えてしまいました。
「どうしよう。これじゃあ、だれに きた てがみか わかりゃあしないよ。」
いつも元気に配達している、ねずみがしょんぼりしているのを見て、からすさんやうさぎさんが心配そうに見ています。
あて名の分からない手紙を無事届けることができるのでしょうか?
感想
最初のページで、タイトルとねずみさんの部屋が描かれているのですが、部屋の壁に”はいたつはせいかくに”、”いつもえがおで”と書かれた紙が貼ってあります。とても真面目な子で、笑顔で配達をしていることが伝わってきます。そんなねずみさんだったからこそ、みんなは心配になり駆けつけてくれたのだと思うと心が温かくなりました。
色んな種族の動物たちが住むこの森で、このような温かい雰囲気があるのは、普段からあそんだり話したりしているのかな?と想像したら、その様子も見たくなりました!
手紙がサンタさんからだと分かった時、誰もが自分かもしれない!と心躍らせたと思います。ねずみさんと分かると、羨ましい気持ちはあるものの、約束の時間に間に合うように一緒に走ったり、ポケットに入れてあげたりと優しさを感じます。
裏表紙には”らいねんもおねがいします”の手紙とサンタ帽が置かれており、来年のことも気になるお話です。
ここが好きポイント
サンタさんからの手紙の所々がイラストになっていて、文字が読めない子どもでも、手紙に何と書いてあるのかイメージできるところが気に入っていています。
絵本の中に手紙が出てくるものは多くあるのですが、このような工夫がされているのも色んな人が絵本を楽しめるので、いいですよね!
皆さんのクリスマスが素敵な思い出になりますように☆ミ
今回ご紹介した絵本は、
『サンタさんからきたてがみ』
たんのゆきこ(作)、垂井眞子(絵)
出版社 福音館書店 でした。
本の種類:ハードカバーの絵本、
ページ数:28ページ、読み聞かせ時間:約8分